九谷焼 赤絵金蘭手煎茶器
作品名 | 九谷焼 赤絵金蘭手煎茶器 |
ジャンル | 九谷焼 |
作品について | 九谷焼の真骨頂といえば、やはり繊細なタッチで描かれた赤絵の作品をイメージする方が多いのではないでしょうか。 こちらの煎茶器も、その例に違わず繊細かつ伸びやかな線で表現された「作り込まれた美」を感じさせる逸品です。 また、多くの作品では器の外側にのみ模様を描くのに対して、内側にも模様を描き込むことによって「内と外の境界」を無くし、「全ての人に等しく茶席を愉しんでもらいたい」といった心意気が滲みます。 更に、器に注ぎ込まれる湯や、その中に舞う茶葉すらも"風景に変える"そんな粋も織り込まれています。 その他の造形にも目を凝らしてみれば、取手ひとつにしても、ただ漫然と取り付けられたものではなく、描かれた景色に通じる意匠によって一体となっているように感じられます。 時代を越えた美しい茶器をお部屋に添えるだけで、調度品のような格も与える。 ただ飾るだけではもったいない、これぞ正に「用の美」と言える逸品ではないでしょうか。 |