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金蒔絵松唐草紋 茶杓 銘「千代の友」

作品名金蒔絵松唐草紋 茶杓 銘「千代の友」 表千家 久田家 十二代家元 久田宗也(尋牛斎)作
ジャンル茶杓
作品について久田家は、表千家の家元も輩出した名家で、手工に秀でた茶人が多く、現在までも
数多くの碗や茶杓などの優品が世に送り出されて来ました。
そんな久田家の家元として活躍したのが、号を尋牛斎(じんぎゅうさい)と称する十二代久田宗也(ひさだ そうや、本名:和彦)その人です。
尋牛斎は、戦後の茶道再興に師匠である表千家の家元、十三代千宗佐(せん そうさ、号:即中斎)と尽力したことでも知られ、今日の茶道の中で比較的カジュアルに楽しむことが出来る「薄茶」の文化を根付かせたことからも、非常に人気の高い人物です。
こちらの茶杓は「千代の友」と銘が打たれた、竹細工の上に漆を塗り、金蒔絵を施した逸品です。金蒔絵の絵柄は、松唐草紋が描かれています。
この図柄について解説をすると、松は"冬の厳しい寒さにも耐えて常緑を湛える"様から、「自らの信義を守り通す強さ」や「長寿」の象徴とされます。
また、唐草紋は"途切れることなく続く"様から「永遠」を願う象徴とされています。
2つともこれ位の中国より、いわゆる吉祥紋といわれる縁起のいい図柄です。
このような図柄は、尋牛斎の晩年の作品にみられる事から、本作も晩年のものと思われます。