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古伊万里(波佐見焼) 染付け富士山水図 皿

作品名古伊万里(波佐見焼) 染付け富士山水図 皿 江戸中期〜後期
ジャンル古伊万里(波佐見焼)
作品について長崎県の波佐見村(現在の波佐見町)で生産された古伊万里のお皿です。
伊万里として分類される陶磁器は高級品のイメージが強いかと思いますが、実はこの時代、日用品も含めて様々な地域で生産された陶磁器が伊万里の港から出荷され、それらの総称として「伊万里焼」と呼ばれています。中分類では「有田焼」、小分類では「波佐見焼」となります。

こちらのお皿は、中国の内乱が落ち着いて輸出先が減少したため、日本国内向けに生産を始めた、1690年代以降に焼かれたものと思われます。
隣接する鍋島藩で大名向けの献上品として生産された「鍋島焼」とは異なり、大衆向けに大村藩で生産されました。

筆致は柔らかで、日本人なら誰もが知るであろう富士山を用いた図柄や山水などが多用されているのも特徴の一つです。
色合いも、明治以降に用いられた鮮やかな濃い藍色一辺倒ではなく、江戸期に見られた意図的に濃淡を使い分ける技法も特徴的と言えるでしょう。